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地球は草の匂いがした [環境]

 ガガーリンは、地球は青かった、若田さんは、地球は草の匂いがした、と言った。ゲーテは、空がどこへいっても青いということを見るために世界を回る必要はない、と言った。ゲーテの時代、空はどこへいっても青かったのだ。

 今、空はどこへいっても青くはない。北京の空は大気汚染で灰色だという。地球環境の破壊に歯止めがかからない。日本でも、空を観測する国立天文台も、遠くハワイへ脱出した。

 この地球環境問題に、諸手を挙げて取り組む企業がある。

 日本一おかき処 播磨屋本店が全国展開するフリーカフェ、「播磨屋ステーション」である。

 社会とお客様への利益還元の一環として行う、純然たる企業のボランティア活動である。

 挽きたて入れたての本格的なコーヒー・紅茶・ほうじ茶・ジュース等の「ドリンクバー」、日本一おかき処播磨屋本店自慢のおかき・せんべいがずらりそろった「おかきバー」までが文字どおり全てが無料、フリーサービスだという。霞ヶ関の店の前には、いつも2~30人の行列ができている。

 「その運営目的、一つは、特に10代から30代の比較的若い人たちに、日本古来の伝統食品であるおかき・せんべいのおいしさや素晴らしさを広くPRすること。

 もう一つは、実はこちらこそが主目的なのですが、地球環境問題の重大性や緊急性を正しく伝え、あわせてその抜本的完全解決策が現に実在することと、そのリアルタイムな進捗状況を広報することです」という。

 代表 播磨屋助次郎氏のマネジメント哲学

 播磨屋本店の経営綱領は、

 『我々は、世界人類の恒久的平和と真の幸福実現を心から熱望し、その先達たるべき聖使命を帯ぶ日本民族の、人間性並びに文化性の更なる向上発展に貢献せんという、高邁にして無窮なる理想の追求を、久遠至上の経営目的とする。』

 人生目的は、

 『地球環境問題を抜本的に完全解決し、現在と未来の全人類に、そしてまた生きとし生ける全ての生命たちに、永遠の安心と本当の幸せを保証してやることです』

 播磨屋が毎月発行する播磨屋通信がある。

 『日本人の香り高い感性、例えば、やさしさ、穏やかさ、又、律儀さ、几帳面さ、更に器用さ、賢明さに至るまで、そのすべての源泉は、世界随一ともいうべき豊かで優しく穏やかなこの国特有の風土にこそあったのです。

 今こそ、日本人が、自然を尊び、自然と共に自然に生きる自然な生活こそが、真実な人生だとする、日本伝統の人生観の持つ深い意味です』(8月の播磨屋通信より)

 ここに、この企業の地球環境問題の重大性に取り組む真摯な姿勢が結集されています。

 もう一人、環境保全に取り組む、横浜国立大学名誉教授、宮脇昭氏は、世界中に3000万本の木を植えた男であるという。

 「人間本気になれば出来ないことはない。もしうまくいかなかったとしたら、それは油断していたか、手を抜いていたかのどちらかである」

 宮脇教授が提唱する命の森、ふるさとの鎮守の森は、自然の揺り戻し災害から多くの人々を守ってきた。阪神淡路大震災でも、宮脇教授が手がけた森は見事に生き残ったという。

 東京都庁の最上階展望台から、360度、東京を見渡すと、開発の美名のもとに高層建築の建ち並ぶ灰色の街が見える。その中で、欝蒼と茂る明治100年の鎮守の森、明治神宮がある。先人たちの100年後を見つめた森づくりにより、ここだけは見事に残った緑の森である。

 われわれは今、環境破壊を前にして、鎮守の森という日本人が培ってきた深い叡智を学ばねばならない。

 播磨屋助次郎氏が提唱するように、今我々はまさに「自然を尊び、自然と共に自然に生きる自然な生活」に立ち返るべき時ではないだろうか。


参考図書

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野に花が咲き蜂が舞う! [環境]

ミツバチが減少している謎の現象について分析した「ハチはなぜ大量死したのか」の著者で、米国ライターのローワン・ジェイコブセンさんが19日、東京・霞が関の農林水産省を訪ね、石破茂農水相と対談した。ジェイコブセンさんは、日本国内でも起きている“ミツバチ失踪”問題について、石破農水相と情報交換した。


引用記事全文
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/090519/trd0905191940007-n1.htm


ミツバチが大量に失踪(しっそう)する謎の病気CCD(蜂群崩壊症候群)は、ミツバチのタンパク質合成機能を「乗っ取る」ウイルスの大量増殖によって引き起こされている可能性がある-3日までに発表されたある研究で、こんな結論が出された


引用記事全文
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090903/biz0909031508015-n1.htm


 「ハチはなぜ大量死したのか」の著者で、ローワン・ジェイコブセンさんが来日、日本ミツバチの現状について、石破農水相と情報交換した。ミツバチ不足で、ハウス栽培のイチゴなどの受粉に大きな問題が起きている。

 このハチの大量失踪の問題は、インドでは、電磁波、米国ではウイルスが原因としているが、環境汚染、複合汚染、とともに、養蜂業者が、花を求めて、蜂の巣箱を長距離移動するため、ミツバチが多くのストレスを受けるため、ともいわれる。

 日本でも、養蜂業者の巣箱は春の九州から始まって、夏の北海道まで、列島縦断の旅に出る。夏の巣箱の中の温度を考えても、ハチにとってストレスがないはずがない。

 「ミツバチは、生き残るために、誰も傷つけない数少ない生き物の一つだ」という。そのミツバチたちが生き延びるために作り出す食餌を、人間たちは横取りする。人間たちは、ハチたちが生き延びるために何をしたのだろうか。

 野に花が咲き、蝶が舞い、蜂が飛び交う楽園の破壊者は、不遜な人間たちであった。ならば、ハチたちに対して人間ができること、しなければならないこと、とは何なのだろうか。

 世界の人口増加に伴い、食糧、エネルギー、水資源の枯渇は深刻な問題である。人口増加と食糧増産のため、大規模開発、農業、牧畜の大規模工業化は避けられないという。東京に世界のグルメが集結する。ミシュランの五つ星店には、世界のセレブたちが、プライベートジェット機でやってくる。

 これを支える食材、水、エネルギーが際限もなく浪費される。経済の拡大だというが、環境破壊への歯止めはかからない。

 ささやかな庶民の反抗は、小さな庭にも自生の花々や花木を植え、せめて蜂たちの生き残る環境を整え、自然との共生に想いを馳せることだろうか。
 
 
参考図書


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starsサキヨミのお顔だけで判断していた者として。自戒を込めて。
starsタイトルから期待する内容とは違う
stars自然に逆らわず、十分な栄養とエネルギーをとり、エイジングと共存することこそ最も賢いあり方であるという著者の思いは、生命を探求してきた著者だからこそ言える重い言葉である。
stars面白いが前書「できそこないの男たち」と重なるところが多いのでは・・・
stars自分が普段感じていたことを表してくれている

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ミツバチ減少、携帯電話の電磁波影響か [環境]




 「ハチはなぜ大量死したのか」 ローワン・ジェイコブセン著では、「動物と植物の共生に何かが起こっている、2007年春までに北半球から四分の一のミツバチが消えた」、と警告を発している。

 原因は定かではない。この本では、携帯電話の電磁波説を否定している。

 「蜂群崩壊症候群」、と呼ばれる謎の危機現象である。本ブログ、8/8及び3/29付、投稿記事があります。よろしければどうぞ。

”ミツバチは何処へ行った”

 人間達の勝手な恣意と欲望に組み込まれた経済に、巻き込まれたミツバチたちの悲劇である。

 「ミツバチは、生き残るために、誰も傷つけない数少ない生き物の一つだ、ミツバチは、植物が受け取ってもらいたがっている花蜜と花粉を受け取ってあの自然治癒力を持つ驚異的な物質、すなはちハチミツ、プロポリス、蜂花粉、さらには蜂毒まで作りだす」と言う。

 花とミツバチの共生は、自然界における動的平衡の仕組みを垣間見せてくれる。

 ベストセラー『生物と無生物のあいだ』の福岡伸一先生によれば、「平衡が動的であるとの意味は、物質、エネルギー、情報のすべてが絶え間なく周りとの間で交換されていて、その間に精妙な『均衡』が保たれているということである」と言う。

 環境破壊、複合汚染、まさに自然界のバランスが崩れた重大な危機である。

 姿を消したミツバチたちのメッセージは、足るを知らぬ、負の欲望と、絶え間ない紛争に明け暮れる人間界への警鐘であったのかも知れない。


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