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無心の技 [剣の道]

 「上段の構え 四半世紀ぶり日本一」

 神奈川県警剣道選手 正代賢司さん。日本一の栄冠に輝く。

 『日本剣道選手権大会決勝。両者一歩も譲らぬまま迎えた延長9分58秒。相手が勝負の小手を仕掛けようと間合いに入った瞬間、無心で振り下ろした竹刀は、鮮やかに相手の頭頂部をとらえた。

 その瞬間、自身として初、上段の構えとしては四半世紀ぶりの日本一の栄冠に輝いた。

 両手を上げて構える上段の構えは、胴とのど元ががら空きになる。その逆境が、”すき”を打ち消すだけの気力と精神力を培った』 

 『』内 産経新聞 「あした 人」より引用。


 これは、われわれが想像するような並みの鍛練では培われない。すさまじい修練と精神力である。

 例が妥当かどうかはご勘弁いただき、将棋では、お互いに理想の陣形、駒組みを進めて行く。双方理想形に組みあがったとき、動いたほうが理想形が崩れ、陣形にスキができる。

 そこを攻め込まれる。

 ボクシングでも、KOパンチは、打つほうも、打たれたほうも、パンチは見えなかった、という。

 無心で繰り出す技は、一瞬で閃光の如く見えないらしい。

 宮本武蔵は、五輪の書の中で、「無心で打つ効果」と「勝敗は拍子(リズム)で決まる」と書いている。

 剣道のたしなみのないものには、想像をはるかに超えた世界である。

 将棋界の先生方は、「五輪の書」をよく読む。剣の道が将棋の道に相通じるところがあるようだ。

 将棋の米永邦夫永世棋聖は、五輪の書を10年ごとに読み返すという。最初に読んだときは、解らぬことが多かった。

 三回読んで、最近ようやく解るようになったという。

 「五輪の書」は、生きる上でも、ビジネスでも、大いに参考になる本であろうか。
 
 「我事において後悔せず」

 武蔵の21条から成る「独行道」の中の一条です。ここには戦国の世、命のやりとりの中で、真剣に生き抜いた達人が吐く言葉の重みがある。

 
おすすめの本

原文は読みにくいが、容易にその主旨を解説した本もある。

 
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