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黄色いシャツ着た 無口な男 [社会]

 鹿児島県美山に、薩摩焼の名窯、沈寿官陶苑がある。
 
 武家門に、沈寿官 と表札がある。ここに四百年の歴史を持つ沈寿官氏の登り窯がある。

 司馬 遼太郎氏の「故郷忘じがたき候」は、今から約四百年前に、朝鮮から薩摩に連れてこられた陶工達の歴史物語である。

 第十四代沈寿官氏は、先代より息子をちゃわん屋にせえや、お前の役目はそれだけや、と言われたという。

 十四代は、私は息子の教育に、私の心の中に流れる薩摩の精神を教えた。
 
 薩摩いろは歌である。

 負けるな
 嘘を言うな
 弱いものをいじめるな

  沈氏に四百年の怨念はない。美山、沈寿官陶苑には、日韓友好の塔がある。

 沈氏は定期的に韓国に渡り、二十一世紀を見据え、韓国の若き陶工達を指導する。

 韓国の若者たちが36年の日本の統治時代を言うならば、私は、私の400年を言わねばならない。大切なのは明日を見据えて共に歩むことだ、と諭す。

 その時、彼らが口ずさんだ歌は、あの「黄色いシャツ」であった。
 
 黄色いシャツ着た無口な男…  オッチョンジー 忘れられない… 大合唱となった。


 中曽根康弘前首相は、昭和58年に訪韓、全斗煥大統領の晩餐会で、この歌を韓国語で歌い喝采を浴びたという。


 李明博現大統領の、日韓問題の未来志向的な解決に向けた姿勢が、明日の南北朝鮮と日本の「海峡の溝」を埋める一歩になればと願う。

海峡に横たわる「怨念」を越えられないのは、オッチョンジー、何故かしら...とも思う。

 

参考図書

故郷忘じがたく候 (文春文庫)
故郷忘じがたく候 (文春文庫)司馬 遼太郎

おすすめ平均
stars標題作は重厚過ぎる位重厚な歴史を語る秀作
stars表題作はつまらない、だが他2作が秀逸
stars運命に翻弄
stars感動しました
starsさすが司馬遼太郎

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 Youtube  黄色いシャツ 1961年 韓国のヒットソング







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