花のうた [詩]
詩人 黒田三郎さんに、「見ることなく」という詩がある。
「それを見ないわけではないのに
勤めにいそぐ駅までの道の
どのへんにこぶしが咲き
れんぎょうが咲き
沈丁花がかおるのかを
僕は知らなかった
なんと多くのことに気がつかず
ただひたすら道をいそいでいたことだろう
遅刻すまいとただそのことしか
念頭になかったかのように
五十歳を過ぎたある日突然勤めを止め
これからどうすればよいのか
見当もつかなかったのに
その日から僕には
見えなかったものが見えるようになった
いつも通る道のあちこちに
さまざまの花が咲いているのが」
「花のうた」 黒田三郎 (小学館刊行)より引用。
何とも切ない、うたである。勤めている間に、何故見え
なかったのだろうか。
この詩の主人公は、きっと精一杯働いていたのだろう。
でも、働いているうちに、見る花のほうが、明日の、より
良い仕事への活力になる様な気がしてならない。
読書(参考書籍)
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色即是空空即是色ですね。
by よしあき・ギャラリー (2008-06-15 17:52)
同感です!私は通勤途中の雑草や、きれいに植えられた都会のコンティナガーデンが気になって仕方がないです、仕事への気持ちは、この方に比べたら1/3くらいですね^^;
by Rin (2008-06-15 19:07)
私も見えなかった。
仕事上のトラブルなどで心がそちらに向いて
目には入っているはずなのに
心には届かなかった!
by 斗夢 (2008-06-15 22:30)
>この詩の主人公は、きっと精一杯働いていたのだろう。
でも、働いているうちに、見る花のほうが、明日の、より
良い仕事への活力になる様な気がしてならない。<
確かにその通りでしょうね~ しかし現実はなかなか・・・夫も多少は関心があったかもしれませんが、やはり止めてからのほうが、何かと気づくことが多いようです。
by mimimomo (2008-06-16 13:37)
なるほどなーと思います。月曜日ってのはどうも気持ちが焦ってそういうのを忘れてしまいます。
午後はゆっくりめでいきますか。
by STEALTH (2008-06-16 13:43)
日々にいっぱいいっぱいだと周りが見えませんね。
時間に余裕が出来た今、花を育て眺める日々を幸せに思っています。
by yakko (2008-06-16 13:46)
沈丁花の香りと金木犀の香り、桜の散る様、夜の木蓮の花には反応します。でも、ふと、チューリップやらスズランが健気に咲いているのを見ると、ほほえましい気分にさせられますね。
by ゆき (2008-06-16 15:57)
おはようございます。
私も大病をするまでは、生活に忙しくて心のゆとりがありませんでした。
花は昔から好きでしたが、ただ綺麗だなって見るだけで、花を愛でるってことは忘れてました。
ここに引越しして一年ですが、地元(近所)の人より、
花が咲いてる状況、場所に詳しくなりましたよ。
これも、情けないことですが病気をしなければ気が付かなかったかも知れませんね。
へんな言い方かも知れませんが、感謝してます。
by k-sakamama (2008-06-17 08:13)
基本車通勤なんですが、たまに自転車で通うとそれだけでいつもの道が違って見えますもんね(*'ー'*)
余裕があれば(いつもギリギリなので;;;)
歩いてもっと違う世界を見てみたいものです♪
それだけで少しは仕事にも余裕が出てくる気がします。
by janvierm (2008-06-17 09:09)
何かを失わないと、見えてこないこともあるかもしれません。
by 空兵ーS (2008-06-20 22:32)