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冬将軍/冬来りなば春遠からじ [社会]

 冬将軍
 
お天気博士、倉嶋厚さんの気象エッセーだ。それによると、年末に日本付近を猛烈に発達しながら通ることが多い、低気圧が目安になる。その後に強い西高東低型が長続きすると、冬本番の寒さになるという。

 引用記事全文
 http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/140110/crm14011003050000-n1.htm

 異常気象や異常寒波等は、人間たちの、大自然への止まることを知らぬ破壊と欲望のツケだという。

 今は引退されたが、NHK、倉嶋厚さんの天気予報は、折々の季節の何気ない気象描写が抜群であった。著書「お天気歳時記」で、空の見方と面白さを知った。

 厳しい冬将軍に遭うと、晩秋か初冬にふっとやってくる、あの陽だまりのぬくもりを持った、小春日和(インディアンサマー)を想う。

 「お天気歳時記」の「小春日和」考、しぐれ、虹の仕組み等、空を仰ぐ興味は尽きない。

 お正月にちなんでは、「お正月」考がある。

 「地球が太陽を一回りする時間が一年。その一年の始まりが冬に置かれているのは何故だろうか。古来、一年という時間単位は、種まきから、収穫までの一農耕年であった。従って、「年の始め」が、収穫の終わりから次の種まきまでの期間、つまり冬から春にかけてのどこかに刻みこまれるのは、極めて自然のなりゆきといえよう」

 「熊の寝返り」、「鳥の妻恋」、「光の春」、等々の言いつたえを紹介し、「昔から各民族は、寒さの中に強まる光にさまざまな「言い伝え」や行事を重ねてきたことが分かる。それは「春を待つ心」の現れであった」と言う。

 「冬来りなば春遠からじ」、春を待つ希望、想像力、感性、特に、俳句など春の季語等に見る日本人の持つ情緒は素晴らしい。

 太陽が春分点を出て、再び春分点に帰るまでの360度を24等分し、季節の移り代りが分かるよう気候を表す言葉を配置したものを二十四節気と言う。

 季節と時間がゆっくりと流れる二十四節気や、八十八夜などに見る雑節は、稲作農耕文化を支えた先人たちの知恵の結晶であったのかもしれない。


 国立天文台暦計算室、二十四節気、雑節 ホームページ
 http://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/faq/24sekki.html


参考図書 

 
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