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心棒なきコマは回らない [政治、経済]

 「嘘つき内閣」 みんなの党、首相問責決議案を提出
 
みんなの党は20日、野田佳彦首相に対する問責決議案を参院に提出した。消費税増税や関西電力大飯原発再稼働の前にやるべきことをしない政治姿勢などを理由にあげている。

 引用記事全文
 http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120620/stt12062014420008-n1.htm


 首相「AIJと一緒にするな!」 マニフェスト違反指摘で自民・西田氏に激高
 引用記事全文
 http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120404/plc12040423100014-n1.htm

 民主党、マニフェスト違反の言い訳は、AIJと同じに、騙すつもりはなかった、であろう。それならば、国民との契約などと言って、実現できなかったのは、当初から、マニフェスト構想そのものが杜撰であった証拠であろう。

 マニフェスト総崩れの結果責任から言えば、騙したも同然である。

 「ソーシャルエンジニアリング」という分野がある。広義に解釈すると、「社会の仕組みや人間関係を操り悪用するテクニック」だという。

 インターネット上に、巧妙に仕掛けられたハッカーの罠がある。嘘も詐術も、巧妙に仕組まれれば、「欺術」となる。財務省に取り込まれた野田政権は、まさに増税路線の「欺術」に、はめられたのかもしれない。

 増税の是非を問う民主党々党内会議では、執行部は、混乱を見越し、安い服を着て非常口から退場する準備をしていたと聞く。お笑い種、正気の沙汰か、何かが狂っている。


 増税も、原発も必要であろう。ならば党内反対意見を集約の上、その先にある成長戦略の大局を示し、国民の信を問うべきであろうか。
 

 野党時代の野田氏は、自衛官のせがれ、だといって父親を誇りにしていた、パラシュート部隊だというが、在籍は、事務方であったという。

 「マニフェストにないことはやらない」と宣言し、靖国参拝、集団的自衛権の行使を容認する発言をしていた。勿論、消費増税は書いてないことなのでやらない、ということであった。

 ところが、首相になった途端に、上記全てを反故にした。政府見解と相違するからだという。

 民主党の決定的幼稚さがここである。国をあずかる政府与党の使命が何なのか、が欠落している。

 政府は常に国是が何か、国益が何か、国民の意思が何かを見極めねばならない。民主党が言う政府見解とは、党の意見に過ぎない。党運営と国家運営の違いも判らぬお粗末さだ。


 自らの志や信念を実現するために首相になった筈なのに、国家への心棒を忘れ、平気で主張を曲げる野田首相。まさに嘘も方便なのであろうか。

 国家への軸足を装い、国民不在の政権運営を強行する野田政権、ついに、みんなの党より、首相問責決議案が出された。

 心棒なきコマは回らない。躍るだけだ。まさに力量不足、勉強不足から政治主導を取り下げ、官僚主導の言葉に踊らされた哀れな野田政権、混迷の極みだ。

 国民を、党内を、だますつもりはなかったと言っても後の祭りであろう。増税政策の明日の構想について、党内も、野党も、国民も説得できないようであれば、一刻も早く、潔さとけじめを国民に見せるべきであろうか。


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