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朧月夜 [花]




朧月夜

 菜の花畠に、入日薄れ、

 見わたす山の端(は)、霞ふかし。

 春風そよふく、空を見れば、

 夕月かかりて、にほひ淡し。

 里わの火影(ほかげ)も、森の色も、

 田中の小路をたどる人も、

 蛙(かはづ)のなくねも、かねの音も、

 さながら霞める朧月夜。


 高野辰之の唱歌の一節。 春爛漫、春をうたう懐かしい情景である。


 菜の花をこよなく愛した司馬遼太郎さんの命日、2月12日は菜の花忌である。

 司馬遼太郎さんの「 二十一世紀に生きる君たちへ」、と題するメッセージがある。


 『自然物としての人間は、決して孤立して生きられるようにはつくられていない。


 このため、助け合う、ということが、人間にとって、大きな道徳になっている。


 助け合うという気持ちや行動のもとのもとは、いたわりという感情である。


 他人の痛みを感じることと言ってもいい。

 
 やさしさと言いかえてもいい。


 「いたわり」とは「他人の痛みを感じること」、「やさしさ」、みな似たような言葉である。


 この三つの言葉は、もともと一つの根から出ているのである。根といっても、本能ではない。だから、私たちは訓練をしてそれを身につけねばならないのである


 鎌倉時代の武士たちは、 「たのもしさ」ということを、たいせつにしてきた。人間は、いつの時代でもたのもしい人格を持たねばならない。人間というのは、男女とも、たのもしくない人格に魅力を感じないのである』


 司馬先生の命日は、生前、黄色い菜の花やタンポポをこよなく愛したことから、菜の花忌と命名されたという。


 この日、司馬遼太郎記念館は、菜の花で埋め尽くされるという。

 日露戦争激動の時代を描いた、司馬文学の金字塔「坂の上の雲」や「竜馬伝」がテレビ放映中だ。

 誇り高き先人たちの汗と苦闘を描く司馬歴史俯瞰の独壇場であろうか。

 先生は、生前、今の日本は、終戦時の日本よりまだ悪い状態だとよく言われていた。日本の行く将来を心配されていた。

 台湾の李登輝前総統と司馬先生は、先の大戦の学徒動員の同期であったという。

 ともに深い親交があり、李登輝前総統は、水師営の会見で世界の賞賛を浴びた武士道精神を見据え、日本人の精神を貫く、「武士道解題」を世に問うた。

 
 「全島が菜の花の快活な黄でうずまり、その花ごしに浦々の白帆が出入りした」
 
「菜の花の沖」のプロローグである。高田屋嘉兵衛が、司馬遼太郎先生が見た淡路島の菜の花は、今はもう満開なのだろうか。

 「菜の花の沖」には、高田屋嘉兵衛が見たあの壮大な夢が、今も続いているのだろうか。


 司馬遼太郎記念館
 http://www.shibazaidan.or.jp/


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 参考図書


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stars余談が長く、多い
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starsちょっと長すぎるけど、されど、司馬遼太郎
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stars叱咤激励してくれる人のいるありがたさ
stars日本人のアイデンティティを問う
stars座右の書として手元に置きたい
stars台湾の政治家が、見事に武士道精神を説き明かす
stars戦後の日本が失った「武士道」を解く語る

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Youtube 動画再生 朧月夜 




朧月夜 故郷 五木の子守唄 ピアノ曲
 




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