チェチェンをめぐる闇 [政治、経済]
二度にわたるソ連との独立紛争を越えて、今チェチェンには、
復興と平和が訪れているという。
エリツィン、プーチン両政権が破壊しつくした共和国は、紛争
とテロで、20万人が命を落としたとされる。
500人乗りのジャンボジェット機が、400機堕ちた勘定になる。
信じられない悲惨な数字である。
独立に向けたイスラムの蜂起による民族紛争、というのは、
表向きの一般報道で、真相は、やはり石油利権戦争であった。
ロシアが、20万人の命と引き換えに守るべきものとは、カスピ
海、バクー油田から黒海へ石油を運ぶパイプラインであった。
このパイプラインの途上にあるのが、チェチェン共和国である。
チェチェンが独立し、このパイプラインを抑えられると、ロシア
の重要な国益が損なわれる。
広瀬隆氏によれば、エリツィン、プーチンの背後に見え隠れ
しているのが、チェチェンの独立を阻止し、石油利権に群がる
者たち、ロシア富豪、マフィア、ロスチャイルド等である。
ロシアのチェチェン侵攻は、チェチェン民族独立と、イスラム
原理主義過激派のテロとの戦いを阻止するという大義のもと
に行われた、というが、 真相は深い闇の中にまぎれて姿を
見せない。
「ラムザン・カディロフ共和国大統領の親露派の政策は、
チェチェンに復興をもたらした。人々は一時の平和を享受して
いるように見える。
しかし、ロシアの懐柔戦略による、華やかな建設ラッシュに
よる復興の陰に、失業率7割という深刻な問題が起きていると
もいう。
将来を悲観する若者たちが山へ姿を消している。
山岳部に潜伏するイスラム武装勢力は、職のない若者達
に、毎月200~300ドルを支給し組織固めをしている。
子供を戦闘で亡くした親たちは、プーチン政権期の苛烈な
統治を決して忘れず彼に対する敵意を持ち続けている」
(「」内、産経新聞 「チェチェン」より引用)
武装勢力の資金源はどこから来るのだろうか。 石油、武器
弾薬利権、大国の横暴等により、純粋な民族の独立という願い
は届かない。
世界をめぐる金融恐慌、民族紛争、その真相は、常に深い闇の
なかである。
参考図書
ロシア 語られない戦争 チェチェンゲリラ従軍記 (アスキー新書 71) (アスキー新書) | |
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世界石油戦争―燃えあがる歴史のパイプライン | |
広瀬 隆 おすすめ平均 ホントのこと! 本書を読まずして中東問題を語るなかれ 一方的な言い分 索引が無いのがいかにも残念 読みにくいが値段は安い!! Amazonで詳しく見る by G-Tools |
結局人類に平和は来ないのでしょうか。
by yakko (2008-12-23 08:45)
「500人乗りのジャンボジェット機が、400機堕ちた勘定になる。」ですか・・・スゴイ数ですね。
100人殺せば、殺人で、100万人殺せば、それは、データーに過ぎない!と言われます。
戦争は恐ろしいですね。
by せつこ (2008-12-23 11:04)
イルミネーション点灯を待つ平和な国
失業・不況・・・感じさせない都会の年の瀬~
by 侘び助 (2008-12-23 11:57)
>世界をめぐる金融恐慌、民族紛争、その真相は、常に深い闇のなかである。
お書きになっていることは、その通りだと思います。
最後のこの言葉が全てを語っていますね。
by 吉之輔 (2008-12-23 15:18)
昔は、武器商人と言う言葉がよく聞かれたのですが、
最近はあまり聞きませんね。
by 斗夢 (2008-12-23 18:17)
戦争をしないと儲からない商売も
あるってことなんですよね・・・・
アメリカだって武器の輸出で持っているのですから><
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by yamagatn (2008-12-23 20:17)
チェチェンでは、毎日子どもが惨殺死体で発見されるとか。。。
by ゆき (2008-12-23 22:20)
ご訪問くださりniceまで頂きありがとうございます
by yamagatn (2008-12-24 10:59)
こんばんは^^
人間は結局愚かなんですかね~
by mimimomo (2008-12-24 19:23)