勇気ある少女、魂の救済 [国際]
米東部ペンシルバニア州で、キリスト教の一派
アーミッシュの学校が襲撃された事件で、死亡し
た少女の一人が年下の子供達を助ける為に、「私
を最初に撃って」と、襲撃犯に申し出ていた事が
生存者の証言で分かった。
少女、マリアン・フィッシャーさん(13)は
「私を撃ってほかの子たちをはなしてください」
と申し出たと言う。
(産経新聞抜粋)
13歳の幼い少女は、深い信仰心により、死をも
恐れず、人生の意義と任務を全うした。
人が最も美しく輝く時は、他者を背負った時、
最も醜いのは、他者を乗り越え、自己が生き延びた時。
遠藤周作氏は「沈黙」の中の一節で、最も罪深いのは
「他者を乗り越えて、そこに落とした傷を忘れてしまうこと」
と言った。
ビクトール E フランクルの「夜と霧」の中に
マキシミリアノ・コルベ神父のエピソードがある。
アウシュビッツ収容所で、不当に処刑を宣告された
仲間の身代わりを自ら買って出た神父である。
極限状況の中でも人間性を失わなかった聖者が、
少女、マリアン・フィッシャーさんと重なって見える
マリアンさんの妹、バービーさん(11)も「その
次は私を」と続き、撃たれて重傷を負ったという。
真に深い信仰心は、死をも乗り越えて静謐な魂の平和に
通じるものなのだろうか。
少女の魂は、コルベ神父同様に、安らかに、永遠に人々の
中に生き続けるに違いない。
参考図書
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2006-10-10 11:40
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