1/f ゆらぎと生体リズム健康法 [健康、美容]
昔、無能、役立たずの木彫りのあやつり人形を、”でくのぼう”と言った。
単調で抑揚なく、めりはりのない読み方を、”棒読み”と言う。
野球では、ピッチャーが投げて良く打たれる球を、棒球という。ボクシングでは、棒立ちになれば、痛烈なパンチを打たれる。
何故なのか。一連の動作の中に、揺らぎとリズムが無いからである。ピッチャーは、揺れて落ちたり、曲がったりする変化球を投げ、バッターを幻惑し、ボクサーは、身体を揺らし、変幻自在のウイービングとフットワークでパンチを避ける。
宇宙、自然等の森羅万象には、すべて1/f ゆらぎが密接な関係を持つと言います。
1/fゆらぎ (エフぶんのいちゆらぎ) とは、パワー(スペクトル密度)が周波数fに反比例するゆらぎのこと。ただしfは0よりおおきい、有限な範囲をとるものとする。(Wikipediaより)
宇宙が、神の創造物と言われるが故に、人間の身体も、小宇宙と言われる。心臓の鼓動にも、1/fゆらぎがある。 人間の身体のリズムは、「1/f ゆらぎ」になっているという。
人生は、この1/fゆらぎの連続である。春夏秋冬、めぐりくる季節は、絶えずゆらぎを繰り返しやってくる。
星の光は、キラキラと輝く。この光は、1/f のゆらぎにより、またたいているという。
海の潮風、波のざわめき、小川のせせらぎ、ホタルの光等は、みなこのゆらぎを持っています。ひとの身体のリズムや心拍数は、この1/f のゆらぎによりコントロールされているという。
「行く川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」、方丈記の一節。自然界の法則でもある、ゆらぎ行く無常の光景である。
頬に当たるそよ風が心地よいのは、強弱のリズムがあるからであろうか。音楽においても、曲の流れの中に、強弱、1/f ゆらぎのリズムがある。
絵画の中にも、ゆらぎがあるという。
「1990年、花と緑の国際万国博、松下館のBGMとして使われた旋律は、H・ルソーの「異国風景」の絵画の色の濃淡を音の高低におきかえて創られた。実際に演奏してみると、とても美しく響いた」 (佐治晴夫 「ゆらぎの不思議な物語」より)
音楽の流れの中にある旋律、コードやリズムの強弱が、人間の身体のリズム、1/f ゆらぎに響き、癒しの旋律と深く関わってくるのかもしれない。
厳しい冬の季節の中にも、ふと、あの陽だまりの一瞬があります。そよ風と陽差しの強弱に、1/fゆらぎを感じる心地よさがある。
ひとの身体のリズムと、自然界の持つリズムが同期し、心身が癒されリフレッシュされる一瞬である。
スポーツ、囲碁、将棋等でも、呼吸を訓練することにより、自然体で勝負の呼吸、間合いをつかむことが出来るという。
西野流呼吸法は、西野バレー団総師、西野晧三氏が極めた呼吸法である。医学、バレー、武道の修得の彼方に、「閃いたのが呼吸」であったという。
「呼吸を鍛錬することにより、「気」の世界を拓き、60兆個もある人間の細胞を活性化させ、宇宙のエネルギーを体得出来るようになる」という。
順天堂大学教授 小林弘幸先生は、『なぜ、「これ」は健康にいいのか』の自著の中で、
「身体の健康とは、自律神経の、交感神経と副交感神経のバランスが保たれている状態である。
ゆっくり早く動くと、なぜか身体の免疫力が上がるともいう。自律神経は、体内時計を司る。その自律神経をコントロールするのが呼吸である」と言う。
山梨医科大学名誉教授、 田村康二先生によれば、人間は、三つの時計の中で暮らしている。
一つ目は、太陽の運行が司る体外時計の「太陽時計」。二つ目は、親から受け継いだ時計遺伝子、これが「体内時計」である。
三つ目は、この二つが複雑に絡み合った「生体時計」で、これが人の実際の暮らしを制御しているという。
この生体時計は、人の個性と言われ、各個々人で相違する。これが各自の生体リズムを形成する。
田村康二先生は、このリズムのバランスが、生体リズムの健康を左右する、と提唱する。
体内時計、遺伝子のリズムによる、人の体内時計の周期は約25時間であるが、毎朝太陽の光を浴びることで、太陽時計の24時間に合わせて、25時間から24時間にリセットされます。
簡単に言えば、健康で普通の人は大体夜の12時頃には眠くなります。体内時計がズレると、この時間が狂ってきます。これが続けば最悪は、夜昼逆転や不眠症などになりかねない。
徹夜、夜更かし、睡眠不足等々で、リセットがうまくゆかず、体内時計が狂い、生体リズムのバランスも狂い始めると、心身の健康が保てなくなります。体内時計は、毎日24時間にリセットすることが重要になります。
朝寝坊や夜更かし、寝不足は、この1時間の緩衝時間により調整されますが、これを続けると身体のリズムが狂ってきて、いずれ不健康な病気の方向に向かうと言います。
さわやかな一日を健康に過ごすためには、朝一番の太陽を浴び、血液サラサラ促進のため、一杯の水を飲むことから始まります。
出来る限り、本物の絵画、音楽を鑑賞し、一級の料理等々を味わい、心底、感動したいものだ。
ときめき回路と感動する心を持ち続けることが、身体の免疫力を上げる健康の秘訣だと聞きます。
いくつになっても、若さを保つには、常に、呼吸を整え、ときめきの心を持つことだと言います。
参考図書
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