安息を見出す優しい眼差し... [国際]
長期停戦模索 ハマス、体面維持へ正念場
引用記事全文
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140805/mds14080519550006-n1.htm
果てしなき紛争のために、世界は何故に、無力なのだろうか。
吉野 弘さんの詩に、「生命は」がある。
「世界は多分 他者の総和」
「私も あるとき 誰かのための虻だったろう
あなたも あるとき 私のための風だったかもしれない」
「生命は、自分だけでは完結できない」 と言う、吉野 弘さんの詩の世界は、ガザ地区の市民や子供たちを巻き込む、圧倒的無差別暴力の前には、無力でしかないのか。
では、2000年の怨念の魂を救う詩は何なのだろうか。
イスラエル国歌のタイトルは、「希望」である。
2000年の流浪の民、ユダヤ民族が、故郷に還る”希望”を持ち続け、約束の地へ還れば救われるという願いをこめたものだという。
1948年、イスラエル建国の際に、同国の国歌となった「希望」は、「わが祖国」、ベドルジハ・スメタナの代表的作品、1874年から1879年にかけて作曲された6つの交響詩からなる連作交響詩をもとに編曲されたと聞く。
しかし、イスラエル、パレスチナの暴力、テロ紛争を解決する正義、安息、休息は別次元の幻想なのだろうか。
豊かなる者たち、豊かなる文明への無差別攻撃、破壊、イスラム原理主義者たちの挑戦は留まるところを知らない。
ガザ侵攻、イスラエル、ハマス、憎しみの対峙は、相変わらず出口が見えない。
国を待たぬ者たち、安住の地を持たぬ者たち、貧困、格差が、豊かなる者たちへ向ける怨念は、われわれの想像をはるかに超える。
憎しみ、報復を超えて、共存を、愛しみを、と言っても、和解は遠のくばかりなのだろうか。
イスラムの根本理念は、アッラーの神の前では、万人が平等で、同胞でなければならない、と言う。この理念から見れば、現実の世界は格差と不平等と貧困に満ち満ちている。
イスラムの神の下僕達は、敬虔な神の下僕なのか、反逆者なのか、はたまた、テロリズムの下僕なのか、犠牲者なのか、何のために命を懸け、命を捨てるのか。
イスラムを標榜したテロの報復の連鎖の世界は、どこへ行こうとしているのだろうか。自由と豊かさの危機である。
世界が出来ることを、解決の手だては早番見つかるのだろうか。
いのちの営みの中に、無差別な殺戮はない。一輪の美しきバラの中に、もう安息を見出す優しい眼差しすらも失くしてしまったのだろうか。
イスラエル、パレスチナの、果てしなき無差別殺戮の果てに、安住の地はあるのだろうか。 停戦合意、愛の祈りは幻想なのだろうか。
1960年代、反戦運動に揺れるアメリカの若者を熱狂させ麻薬と激情の中で歌い続け、27歳の若さで逝った女性ロックシンガー、ジャニス・ジョプリン。
「愛を受け入れぬ人は、愛を与えようとしない」
映画 "The rose" のエンディングテーマ曲の一節。
彼女がラストに歌う"The rose" の一小節。
「愛を受け入れぬ人は 愛を与えようとしない
魂は死ぬことを恐れ 前向きに生きようとしない
夜があまりに寂しすぎて 道が果てしなく感じる時
あなたは思う 愛とは_
運のいい人が、強い人が手にする
でも思い出して 冬の間_
冷たい雪の下で 太陽の愛を感じた種は
春に美しいバラとなる」
彼女は、今でもどこかで、この歌を歌っているに違いない。
『彼女は、ステージに立つたびに、心の一部と、魂の全部を僕らにくれた。だが、彼女は逝くときに、僕ら全員から何かを持ち去った。
彼女は美しかった』
ラルフ・グリーソン(音楽ライター)が、友へ捧げた追悼文である。
Youtube 動画再生 カラヤン指揮 連作交響詩「わが祖国」第2曲、 モルダウ川
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