正義を司る神 阿修羅 [社会]
「止」戯歌(ざれうた) 一部抜粋
『「正」は「一」と「止」から出来ています。
信念の独走を「一度、思い止まる」のが
「正」ということでしょうか。
正しさを振りかざす御仁ほど
自分を顧みようとする資質を欠いているようです。
正義漢がふえると、揉め事もふえるのは
そのためです』
「祝婚歌」でおなじみの吉野 弘 さんの詩である。
「生きていることのなつかしさに ふと 胸が熱くなる」
吉野 弘さんの詩には、生き抜くための熱い知恵がある。
インドヒンズー教の「太陽神」である阿修羅、正義を司る神は、あまりに正義に固執し続けた末、神々の天界から追放されてしまったという。
戦闘の守護神、阿修羅の住まう天界の世界を修羅道と言い、戦いと争い、苦しみや怒りに明け暮れる世界を修羅場とも言う。
仏教では、天界を追われた阿修羅は、人間界と餓鬼界の間に設けられた修羅界に追放されたという。
大乗仏教では、争いを避け、自己を超えて他者の救済を目指す。
吉野 弘さんは、信念や正義への固執が、時に他者を傷つけることを見抜いていたのかもしれない。
参考図書
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