寂然不動心 [将棋、囲碁]
寂然不動心(禅語)、本来、心は確固として動かないのではなく、自在に変化し自由に動くところにある、という。
囲碁アジア選手権、井山五冠が初制覇
引用記事全文
http://sankei.jp.msn.com/life/news/130630/igo13063017320000-n1.htm
我らが井山五冠が熾烈な戦いを制し初優勝、日本勢8年ぶりの快挙だという。
おめでとうございます。
伝説のギャンブラー、ニック・ザ・グリークと呼ばれたニコラス・ダンダロスの名言がある。
「穏やかたるを学べ」
「胴元はプレイヤーを打ち負かしはしない。ただプレイヤーが自滅する機会を提供しているだけだ」
囲碁はギャンブルではないが、勝負の根底に流れる要諦は同じであろう。大勝負であればある程、平常心が要求される。大舞台で平常の力を出し切れず、栄光の大きさに目がくらみ、自らを失い自滅していった人間たちは多い。
実力が拮抗した勝負は、力でねじ伏せては勝てない。「勝つ相撲は取らない」、という白鳳の意味深な名言もある。
井山裕太五冠は、背広姿でネクタイをつけ、常に礼儀正しく、淡々と打ち進めた。相手の朴(パク)廷桓(ジョンファン)九段は、対局途中で上着を脱ぎ捨て、しばらくして再び身に付けた。
対局者心理はわからぬが、ふと「武蔵、小次郎の巌流島の決闘」で小次郎が刀の鞘を投げ捨てる場面がよぎった。
相手は、穏やかたる平常心、自然体から離れてしまったように見えた。局面は、朴(パク)廷桓(ジョンファン)の指し手が乱れ、自滅の終局へ向かった。
198手までで白番、井山裕太五冠の中押し勝ちとなった。 勝ちを呼び込んだのは、自然体で、大局観と一手のしのぎを読み切った井山裕太五冠の磨かれた不動心であったのかもしれない。
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