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エンデの遺言 [政治、経済]

 アベノミクスがもつ破壊力 中韓が嫌悪するとも粛々と進めよ
 引用記事全文
 http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130523/plc13052310570005-n1.htm


 株価乱高下 動揺せずに足場固めたい
 引用記事全文
 http://sankei.jp.msn.com/economy/news/130526/fnc13052603060000-n1.htm


 中国、韓国がさっそくアベノミクス批判を繰り広げた。民主党、海江田氏も、それ見たことかと「あまりにも急激すぎる」と批判する。原因も対策も示せず、ただ批判に明け暮れ、自らの浅学をさらけ出してしまった。

 このところの、株価乱高下を助長している原因の一つに、1000分の1秒単位の高速で、あらかじめ決められた売り買いの価格設定により、自動取引をするコンピュータープログラムがあると聞く。

 あのヘッジファンドマネージャーや機関投資家達が導入しているという。リーマンショックのころの、世界金融恐慌は、ヘッジファンドがその元凶とされた。

 途方もなく膨張した信用とコンピューター取引のバーチャル資金が、リーマンやAIG等の破綻により、真面目に汗を流し、モノを作る企業を直撃し、実体経済を危機的状況に追い込む。

 ヘッジファンドに群がるファンド資金は、2兆億ドルを越えるとも聞く。 

 ジョージソロス級の大物投機家たちのヘッジファンドになれば、一国或いは世界経済をも揺るがす資金をワンクリックで動かす。ソロスは、「アベノミクスの日本は、多額な債務を抱え、危険な状態が続く」と言う。

 まさに、財政再建や成長戦略の確かな裏打ちが勝負どころなのであろう。

 ミヒャエル・エンデが言うように、本来お金というものは、汗を流して、パンを作り、そのパンをパン屋さんで買うためにあったものなのだ。

 健全な消費と投資は生産手段を拡充し、再生産を可能にする。 アベノミクスが立脚するデフレ脱却政策は、まさにこの原点への回帰なのであろう。
 
 かって、米ヘッジファンド業界誌アルファマガジンが「2007年 最も稼いだヘッジファンド・マネージャー」を発表した。

「1.ジョン・ポールソン 37億米ドル(約3600億円)
2.ジョージ・ソロス 29億米ドル(約2800億円)
3.ジェームズ・シモンズ 28億米ドル(約2720億円)
4.フィリップ・ファルコン 17億米ドル(約1650億円)
5.ケネス・グリフィン 15億米ドル(約1450億円)
6.スティーブン・コーエン 9億米ドル(約875億円)
7.ティモシー・バラケット 7.5億米ドル(約730億円)
8.ステファン・マンダル 7.1億米ドル(約690億円)
9.ジョン・グリフィン 6.25億米ドル(約607億円)
10.O.アンドレア・ハルヴォルセン 5.2億米ドル(約510億円)」

(サーチナ ニュース より引用)

 
 北尾吉孝、SBホールディングス代表取締役は、企業には、法律が許してもやってはいけないことがある、と言う。

 平然と、モラルなき禁じ手を打つ。将棋なら、即、反則負けなのに..

かって、ミヒャエル・エンデは、「パン屋さんで使われるお金と、株式取引所で扱われる資本として扱われるお金は、二つの全く異なった種類のお金であるという認識だ」と言った。
 
本来、社会を豊かにするはずのお金が、人の心の荒廃につながる不条理。
 
曽野綾子氏は、「貧しさゆえに見えてくるものがある」、エンデは、「お金、この見えて見えないもの」、と言う。


 ミヒャエル・エンデがいう、パン屋さんで使われるお金と、株や投機にまわるお金とは、明らかに異質のものである。


 世界のサッカーボール生産世界一のパキスタンの子供たちは、学校にも行けず、サッカーボールの内職で僅かばかりのお金を手に入れる。このお金こそ人々が真っ当に暮らすためのお金なのだ。

 本来が、お金の付加価値は、汗を流したものへの代償の筈であった。

 
 経済や市場の自由性を第一義とする「小さな政府」では、無分別な収奪を続けるこのファンド・マネージャー達には歯が立たない。小さな政府にも、禁じ手という規制を設けるべきなのだろうか。

 1/1000秒高速取引のヘッジファンドや原油投機マネーに群がる人々に見えているものは、一体何なのだろうか。


 参考図書

エンデの遺言―「根源からお金を問うこと」
エンデの遺言―「根源からお金を問うこと」河邑 厚徳

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