知力、見識、胆力 [社会]
3・11から1年 海外の論評
「壊れた原子炉をめぐる混沌の中、(当事者の)信頼は欠如し、狂乱めいた電話のやりとりが続いた」 2月28日付の米紙ニューヨーク・タイムズは、民間の有識者でつくる「福島原発事故独立検証委員会(民間事故調)」の調査報告書を紹介する記事で、事故当時の菅直人政権の対応の混乱ぶりを強調した。 記事は、事故の最も深刻な初期段階で、「日本のリーダーたちは、原発が実際にどれだけのダメージを受けているか把握しておらず、あまつさえ国民へのリスクを軽視しようとさえした」と厳しく批判する。
引用記事全文
http://sankei.jp.msn.com/world/news/120305/chn12030507240000-n1.htm
「身を切る改革」を笑う
議員自身が当選し続けたいという私的な事情と定数削減の議論を混同してはならない。あくまでも衆院議員の任期は4年、参院議員の任期は6年。有権者が一票を投じて国政を任せたのは、その任期かぎりであり、任期が終われば、また一からやり直し。それが議員である。当たり前のことだが、半永久的に身分を保障されるわけではない。それを百も承知で議員をやっているのではないのか。定数削減が「身を切る改革」だなんて、笑わせないでほしい。
引用記事全文
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120305/stt12030507300000-n1.htm
良寛和尚の詩、「半夜」の一節
「首を回らす 五十有余年
人間の是非 夢の中」
良寛さんは、五十有余年の人生を振り返り、人間社会の、是非、善悪の尺度は実にいいかげんである、と言う。
マイケル・サンデル氏も、正義の多様性を指摘する。しかし、不動の尺度というものがある。1センチの長さは世界のどこへ行っても変わらない。これをあえて変えようとするところに紛争が起こる。
人間や人間社会の根底にあるもの、倫理観やモラルは世界のどこへ行っても変わらぬ筈である。共同体社会の連帯はこれを拠りどころとしている。スーダン、シリア、北朝鮮等は、この正義の様相を捻じ曲げている。
日本社会は成熟した共同体社会の筈である。緊急異常事態に於いて、問題解決のためには、特に平常心、自然体が要求される。
危機のさなかにあっても、揺るがぬ不動の意思決定を可能にするのは、ここ一番、やはり肚の座った人間力、理を突き抜ける総合力であろうか。
ここで、大局的見地から、大人の人間として持つべきものが、「知力、見識、胆力」だという。
千年に一度の大災害、緊急時に、為政者たちは、自己へのこだわりを捨て、身を捨てて無心で対応すべきであったが、背負っているものを忘れ、尚、自己中心、自己の名誉にこだわり、右往左往の末、平常心、自然体を忘れ、地に足がつかず、まともな意思決定すらできなかった。
世の為政者たち、命がけ、不退転などと、口先ばかりで身を切らず、これで事態が切り開かれる道理はない。
政党の是非を問う党綱領もない民主党は、国益を食いつぶし、国のかたちを変えようとする実にいい加減な政権だ。
もはや、不毛の茶番政権の幕は降りた。復興は東北だけに限らない。政治を、霞が関を、そして日本を変革せねばならない。知力、見識、胆力を結集した新しき幕はいつ開くのだろうか。
ニコニコ動画 西田昌司 民主党政治の是非
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